交通事故

後遺障害とは?|川越市周辺で交通事故に遭ってしまった人へ

後遺障害とは?|川越市周辺で交通事故に遭ってしまった人へ

埼玉県川越市は都内へのアクセスが非常に良いため、都心などに勤めている方のベッドタウンとして有名ですが、その分、交通量も多く事故の発生が気になるところです。

実際、川越市の平成29年の交通事故は、560件で、平成30年では、すでに593件(6月末現在)となっています。日々の交通手段としてマイカーを利用している人が多いため、交通事故の被害に遭ってしまう危険性も低くはないということでしょう。

では、交通事故に遭い、後遺障害が残ってしまった場合に少しでも多くの補償をしてもらうためには、どのような手段を採るのが最適なのでしょうか?

この記事では、「後遺障害」とはなにかを含めて、詳しく解説していきます。

1.後遺症と後遺障害の違い

交通事故後の話題としてよく挙げられるものとして、「後遺症」と「後遺障害」があります。

これらの言葉は、言葉の響きとしては非常に似ています。

しかし、交通事故後の損害賠償金を請求するにあたっては全く異なった意味合いを持っていますので、ここで詳しく説明していきます。

(1) 後遺症とは

後遺症とは、交通事故によって生じた症状が、治療後に、残ってしまったことを言います。

簡単に言えば、病気やケガが治っても、その後その影響が残ってしまう症状のことです。

(2) 後遺障害とは

これに対し、後遺障害とは、上記のような後遺症のうち、

  1. 将来的に治癒の見込みがなく、
  2. その存在が医学的な見地から認められるもので、
  3. 労働力の喪失や低下があり、
  4. その程度が自賠法施行令の等級に該当するもの

という要件全てを充たしたもののことを言います。

つまり、後遺症の中でも特に厳格な要件を充たすものが後遺障害と呼ばれるものになります。

後遺障害があると認められると、傷害に対する損害賠償金(治療費、傷害慰謝料、休業損害など)だけでなく、さらに逸失利益(労働力の喪失・低下によって得られなくなった将来の収入など)と後遺障害慰謝料などを請求することができますので、後遺障害があると認定されるかどうかは、今後の生活にも影響を及ぼす重大なポイントといえます。

また、後遺障害には1級から14級までの等級があり、何級かによって交通事故の加害者に請求できる損害賠償金の額が大幅に変わってきますので、後遺障害があると認定されうる場合でも、何級で認定されるか?というのが非常に大事なポイントとなります。

2.後遺障害認定までの流れ

後遺症と後遺障害の違いがわかったところで、次は後遺障害があると認定されるまでの流れを見ていきましょう。

(1) 症状固定

後遺障害認定は、「症状固定」がされた後に行われます。症状固定とは、これ以上治療を継続しても症状が良くならないと医師が認めた場合のことを言います。

症状固定にあたって気を付けてほしいことは、加害者側の保険会社から「症状固定してください」「治療費の支払いを打ち切ります」と言われたとしても、安易に同意をしないということです。

説明した通り、症状固定は医師が決めるものですので、保険会社の指示に従う必要は全くありません。

保険会社は、治療費の支払いをなるべく少なくしようとして上記のようなことを言ってくることがありますが、医師やご自身が納得されないようならば、治療を続けるべきです。

保険会社の言うままに同意をしてしまった場合、その後の治療費が支払われなくなってしまいます。

また、症状固定までの期間が、一般に認定に要するとされる期間より短いと、後遺障害認定がされにくくなる恐れがあるというデメリットもありますので、注意しましょう。

仮に勝手に治療費を打ち切られた場合でも、治療費を立て替えておけば、後遺障害認定がされた後にその分を請求することもできますので、覚えておいてください。

保険会社とうまく交渉できない、交渉する自信がないという場合には、交通事故の処理に強い弁護士に相談することをおすすめします。

(2) 後遺障害診断書の準備

症状固定がされたら、「後遺障害診断書」を医師に書いてもらいましょう。

後遺障害診断書は決まった書式ルールに則って書く必要があるため、保険会社から該当の書類を取り寄せると安心です。

後述する「事前認定」の場合には、この「後遺障害診断書」の作成を主治医に依頼し加害者側の保険会社に提出しさえすれば、後の手続きは保険会社がやってくれることになります。

被害者が関与することができる唯一の手続きと言えるでしょう。

また、後遺障害認定は、原則として書面で審査が行われます。

一定の特殊事情がある場合を除き、書面に書いていることのみで審査が行われるため、書面に書いていないことは考慮されません。

そのため、医師にいかに詳細に症状を記載してもらえるかが重要なポイントとなります。

医師に後遺障害申請書の作成を頼む際の注意点

後遺障害認定は、先ほども申し上げたように、書面に記載されている事柄だけで審査がされます。

そのため、本当に事故と後遺障害の間に因果関係があるのか?を客観的に証明するためにも、レントゲンやMRIといった画像診断は必ず添付してもらうようにしましょう。

また、医師が書いてくれた後遺障害診断書には必ず目を通し、内容に不備がないか、後遺障害認定のために必要な事実がきちんと不足なく記載されているかをチェックしましょう。

後遺障害診断書に不満がある場合には、その旨をきちんと医師に伝え、書き直してもらうことも必要です。

後遺障害認定は、一度非該当となってしまうとその決定を覆すことがかなり難しい審査のため、最初の申請で認定を受けることが大切です。

自分で医師に交渉をするのが難しい場合には、後遺障害認定に強い弁護士にお願いするのが確実です。

(3) 後遺障害認定の申請

医師に後遺障害申請書を書いてもらえたら、次は後遺障害認定の申請を行います。

申請の方法としましては、「事前認定」と「被害者請求」という2つの方法があります。

詳しいことはこの後説明しますが、申請の際には「被害者請求」の方法ですることを強くおすすめします。

ⅰ事前認定

「事前認定」とは、加害者側の保険会社が全ての申請手続きを行ってくれる方法のことを言います。

自分で用意をしなければならない書類は先述した「後遺障害診断書」のみです。こう説明をすると、手間がかからなくていいと思われるかもしれません。

しかし、事前認定は保険会社が全ての手続をしてくれる代わりに、どんな書類が提出されるか?書類の内容は詳細か?などということを被害者がチェックすることができないため、あまり詳述でない書類が提出され、その結果として適正な後遺障害認定が行われなくなる恐れがあるというデメリットがあります。

ⅱ被害者請求

「被害者請求」は、被害者が自分で書類等を全て揃えて申請を行う方法のことです。

自分で必要な書類を集めたり、記入をしたりする必要があるので、ある程度の手間はかかってしまいます。

その反面、自分で1から書類を作成するため、事前認定の場合より詳細な情報を記載することができ、適正な後遺障害認定を受けやすくなるというメリットがあります。

被害者請求をするにあたっては、主に以下の書類を集める必要があります。

  • 保険金請求書
  • 交通事故証明書
  • 事故発生状況報告書
  • 診断書
  • 診療報酬明細書
  • 休業損害証明書
  • 後遺障害診断書

場合によっては上記以外にも必要となる書類がありますので、集めるのはなかなか大変かもしれません。

スムーズに必要な書類を収集したい場合には、被害者請求に強い弁護士にサポートを頼むのが得策です。

④後遺障害認定に不満がある場合

後遺障害が非該当となった場合や、認定された等級に不満がある場合には、「異議申し立て」をするか「裁判」をすることになります。

詳細は以下で説明しますが、どちらも一般の方には難しい手続きになりますので、後遺障害認定に不満がある場合には、弁護士に相談するのがおすすめです。

ⅰ異議申し立て

異議申し立ては、被害者請求の場合は、相手側の自賠責保険会社に対して、事前認定の場合は、相手側の任意保険会社に対して異議申立書を提出して行います。異議申し立てを行う際には、新たな証拠を揃えて、それを説得的に説明する書類の提出が必要です。

異議申立の結果に不服がある場合には、申し立ての機会は1度限りですが、紛争処理機構への申請という方法もあります。

ⅱ裁判

後遺障害認定は、一度決まってしまうと個人の力では覆すことが難しいため、裁判に持ち込むのが現実的です。

裁判を起こす場合には、弁護士への相談が必要となってきます。

3.後遺障害認定のお悩みは泉総合法律事務所川越支店へ

冒頭で説明した通り、都内へのアクセスという利便性と交通事故というリスクが併存している川越市では、いつ交通事故の被害者となるとも限りません。

もし、被害者となってしまった場合には、後遺障害認定は、認定が受けられるか、どの等級に認定されるかによって得られる損害賠償金の額は大きく変わります。

しかし、1度審査がされてしまうと、その決定を覆すことはかなり難しくなってしまいます。

川越市、坂戸市、東松山市、ふじみ野市、富士見市、東武東上線・JR川越線・西武新宿線沿線にお住まい、お勤めの方で、万が一、交通事故の被害者となってしまった場合には、適正な後遺障害認定を受け、相当な賠償を得て少しでも安心して川越での生活を再開ことができるよう、交通事故に強い弁護士のサポートを受けましょう。
泉総合法律事務所川越支店がその一助となることができれば幸いです。

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