埼玉県川越市の犯罪発生状況|刑事事件被疑者になってしまったら
平成30年度現在、埼玉県川越市では犯罪が微増しています。県全体では減少傾向にあるにもかかわらず、川越市では増加している今の状況は、地域にお住まいにとっては安心できない事実です。
地域の犯罪発生状況を知ることは、防犯意識を高めることにもつながります。
今、お住まいの街でどのような犯罪が起きているのか、ここで理解しておきましょう。
今回は、埼玉県川越市の最新刑事事件動向をお伝えします。
このコラムの目次
1.川越市の最新刑事事件動向
まずは、川越市の最新刑事動向から見ていきましょう。
何かあった場合に備えて、地域の裁判所・警察署についてもご紹介します。
(1) 埼玉県全体の近年の刑事事件の傾向は?
まずは、県全体の犯罪認知件数を見てみましょう。川越市内と認知件数とパラレルに比較してみることで、地域の状況を把握することができます。
埼玉県警の統計によると、平成29年度の犯罪認知件数は全体で63,383件です。前年と比べると、6,073件減少しており、増減率は-8.7%であるため、犯罪が減少しているといえます。
一番多い犯罪は、窃盗犯であり、全体で47,120件報告されています。
前年比では5,495件減少し、増減率も-10.4%であることから、全体の犯罪率と比例しています。
もっとも、安心できない数字もあります。暴行や傷害事件などを合わせた粗暴犯は、3,938件確認されており、345件も増加しています。増減率は、9.6%であり、大きく増加しています。
では、本年度である平成平成30年度5月末までの統計はどうでしょうか。
平成30年度5月末までの犯罪認知件数は、23,914件でした。平成29年度の同時期と比較すると、1,502件減少しており、増減率は-5.9%です。
一番多い犯罪は、前年度同じく窃盗犯で17,801件となっています。
前年比では、975件減少し、増減率は-5.2%です。全体の統計をみてみると、引き続き減少傾向にあるといえるため、良い傾向といえそうです。
しかし、今年は凶悪犯が132件で、31件も増加しています。
増加率は、30.7%で危険な状況です。内容をみてみると特に、強盗が頻発しています。平成30年の5ヶ月間で73件も報告されており、22件の増加、43.1%の増加率となっており、これが凶悪犯増加の原因といえるでしょう。
これ以外にも、強制性交等は22件報告されています。前年より3件増えて、増加率15.8%なので要注意といえるでしょう。
このように、埼玉県内の犯罪は全体としては減少傾向にあります。
しかし、昨年は粗暴犯が増え、今年は凶悪犯が増えています。皆さんも、犯罪に巻き込まれないように注意しましょう。
(2) 埼玉県川越市の最新犯罪動向
では、埼玉県川越市はどのような犯罪状況なのでしょうか。
直近の平成30年1-5月末までの犯罪認知件数を見てみましょう。
川越市では、全刑法犯で1124件が犯罪認知件数として報告されています。犯罪率としては、3.2%で県内72地域中28位という結果です。
ちなみに犯罪率が一番高いのは、さいたま市大宮区で6.6%となっています。
これらの数字からみると、犯罪率は県内では半分以下の数字といえるため、川越市は治安が安定した地域といえそうです。
次に、平成29年度の同時期の結果も見てみましょう。認知犯罪件数は1,119件であり、犯罪率は3.2%、埼玉県内では36位という結果です。
犯罪率は同じであるものの、件数や県内順位は、平成30年度の方が高いため、治安が少し悪化しています。
埼玉県全体の犯罪率が減っているにも関わらず、川越市は5件微増していることを考えると、地域の犯罪取り締まりを強化しなければいけません。
犯罪種類別では、自転車窃盗が最多で285件、前年同時期は208件なので、23件減少しています。
このように、埼玉県川越市の犯罪数は少し増加しています。
他の地域は大きく減少している地域もあるため、地域の皆さんが警察と協力し、治安を良くしていきたいところです。
(3) 川越市の警察署・裁判所
皆さんは川越市のどこに警察署や裁判所があるかご存知ですか?
家の近くの交番や駐在所はご存知でも、「街の大きな警察署はどこにあるかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。
仮に、何かの犯罪に巻き込まれてしまった・家族が犯罪を起こしてしまったという場合は、街の大きな警察署である川越警察署に相談しましょう。
また、裁判所は、さいたま地方裁判所・簡易裁判所川越支部が地域の裁判所となります。
川越警察署
〒350-0032 川越市大字大仙波410番地1
049-224-0110
さいたま地方裁判所・簡易裁判所・家庭裁判所、川越支部
〒350-8531 埼玉県川越市宮下町2-1-3(JR川越線・東武東上線川越駅,西武新宿線本川越駅下車→東武バス(神明町車庫方面(月吉町経由を除く)行→喜多町下車)(埼玉医大方面行→裁判所前下車)
何かあったときに、地域の警察署や裁判所を知っているとすぐに駆けつけることができます。
警察署や裁判所がどこにあるのかわからないときに参考にしてみてください。
2.埼玉県川越市の種類別犯罪認知件数
次は、埼玉県内や川越市でどのような犯罪が多いのかを見て行きます。
犯罪を防ぐためには、どのような犯罪が多いのという情報を知っておくことが大切です。
(1) 川越市内で多いのは窃盗犯
まずは、全国でも犯罪数が多い窃盗犯から見ていきましょう。
川越市で起きている犯罪では、窃盗犯がもっとも多くなっています。そして、この多くを占めるのが自転車窃盗です。
平成30年度1-5月末までの統計では、285件が確認されています。前年は、308件であるため、23件減少していますが、依然数が多いのは否定できません。
ちなみに埼玉県内では、同時期に6207件の自転車窃盗がおきています。このうち、200件以上発生している要注意地域は7つの市のみです。
具体的には、川口市、草加市、超谷市は300件以上発生し、最多地域に指定されています。
その次に、春日部、上尾市、川越市が200件超えで要注意の地域という結果です。
自転車窃盗以外にも窃盗犯は多く、以下のような結果となっています。
- 万引き:161件 前:139件(22件増加)
- 置き引き:40件 前年:47件(7件減少)
- オートバイ盗:23件 前年:28件(5件減少)
- 自販機狙い:10件 前年:2件(8件増加)
万引きは、自転車窃盗に次に多く161件報告されています。22件も増加しているため注意が必要です。
また、最近では自販機狙いも急激に増加しています。全体の数としては10件と少ないものの、狙われる可能性は以前より上がっています。
川越市にお住まいの皆さんは、窃盗事件、特に自転車窃盗に気をつけてください。
(2) 侵入盗・損壊犯罪の犯罪認知件数
次に、侵入盗・損壊犯罪について見てきましょう。
侵入盗とは、空き巣や居空きなど他人の住居や店舗などに勝手に侵入する犯罪です。
これ以外でも、車上荒らしなどやカーナビやバイクの部品などの部品狙いも含まれます。
平成30年度1-5月末までの川越市内の侵入盗は、98件報告されています。平成29年度と比較すると、同年は63件なので、35件増加しています。
家の中に入られたり、店舗に侵入されたりして、金品が盗まれているということです。昨年と比べると顕著な増加が見られるため、家や店舗をでるときは、短時間でも必ず鍵をかけるようにしてください。
また、車上狙いは75件報告されており、前年と比べると35件増加しています。同様に車上狙いも75件あり10件増加しているため、車を狙った犯罪が増えています。
ドライブレコーダーなどが防犯としては有効です。検討してみてください。
最後に、川越市内の損壊事件についてご説明します。
器物損壊事案は、平成30年度1-5月末までの間に、138件報告されています。前年は、118件なので、20件増加です。
器物損壊の具体的内容は統計からはわかりません。しかし、自転車窃盗が多いことを考えると、同じ自転車がターゲットになる自転車をパンクさせる行為などが想定できます。
これ以外には、不審火や街にある公共物に落書きを行う・壊すといった行為も器物損壊事件です。
このように、川越市内では、侵入盗が増加、器物損壊事件も増加しています。地域にお住いの方は、これらの犯罪に注意してください。
3.川越市ではわいせつ事件にも警戒
次は、川越市で増えているわいせつ事件についてお伝えします。
わいせつ事案の防犯対策も一緒に見ていきましょう。
(1) 川越市では、わいせつ事案が他の地域より多い
埼玉県内では、平成30年度5月末までに強制わいせつ事件が166件報告されています。
前年よりも20件減少しており、わいせつ事案がそれほど多い県とはいえません。
しかし、県内でわいせつ事案が発生している地域を見てみると、15件以上の犯罪認知件数がある地域としては、川口市と川越市の2地域のみです。
つまり、県内の中では、わいせつ事案が多く報告されている地域といえます。
わいせつ事案で被害に遭いやすいのは、小学生や中学生、高校生などの未成年、そして女性です。
このように、川越市ではわいせつ事件にも注意が必要です。特に1人暮らしの女性は、普段から防犯意識を高めるようにしましょう。
(2) わいせつ事件から身を守る方法
では、わいせつ事件からどのように身を守れば良いのでしょうか。
被害に遭わないためには、以下のことを実践することをおすすめします。
- 1人で歩きスマホしながら歩かない
- 1人のときは、背後に気を払う
- 1人暮らしの場合は、表札に下の名前を記入しないか、家族の名前を追加しておく
- 防犯ブザーを携帯する
- 1人のときに注意すべきことを子どもに学ばせる
わいせつ事案を行う加害者のほとんどは、事前にターゲットを観察しています。また、被害者の多くは、1人でいるとき、周囲に気を払っていないタイミングで被害に遭っています。
そのため、人気のない場所で、スマホに集中している人や音楽を聴きながら1人で歩いている方は危険です。周囲の気配に気をくばり、何かあったときのために防犯ブザーなどを用意しておきましょう。
表札で1人暮らしがバレないようにすることも有効です。
また、子どもは下校途中に1人になったときが危険です。
声かけをされても、決して答えないことや逃げること、助けを呼ぶことなどを普段からご家庭で説明してください。
4.刑事事件を起こしてしまったら、泉総合法律事務所へご相談下さい
川越市内は、自転車窃盗が多いため、鍵をかけたかどうかをしっかりと確認し、「うっかり忘れ」をなくすことが盗難防止の鍵となります。
わいせつ事件に巻き込まれた場合は、まずは身近な人に相談してください。
多くの性犯罪は、被害者が打ち明けずに事件が終了します。話すことが非常に大切です。
また、家族やご自身が刑事事件に巻き込まれてしまった、加害者側になってしまった方もいらっしゃるでしょう。ただのケンカだったはずが、相手に告訴されそうだというケースもあります。
また、軽い気持ちで窃盗事件を起こしてしまうのは、珍しいケースではありません。
そんなときこそ、地域の法律事務所に頼ってください。被害者に謝罪の上、早期に示談を成立させることが大切です。
川越市、坂戸市、東松山市、ふじみ野市、富士見市、東武東上線・JR川越線・西武新宿線沿線にお住まい、お勤めの方で、刑事事件でお悩みの場合は、まずは泉総合法律事務所川越支店にご相談下さい。
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